「クレジットカード使えないんですか?」
「PayPayは使えますか?」
最近、お客様からこんな質問をされて少し気まずいと感じている店舗運営者さん・スタッフさん。
キャッシュレス決済を導入しましょう!
この記事では各社が提供しているキャッシュレス決済サービスのメリットや費用などを整理・比較しながら解説していくので、ぜひ導入の参考にしてみてください!
この記事はこんな人におすすめです
キャッシュレス決済を導入したいけど、色々な決済種類があって意味不明...と思っている飲食店や美容室、小売店など実店舗を運営されているオーナーさんや担当者さん
この記事を読んで得られること
・キャッシュレス決済サービスの種類がわかる
・それぞれのサービスのメリット/デメリットを比較できる
・導入時や運用開始後の費用がわかる
↑これらが分かることで、どのキャッシュレス決済サービスを導入するかの検討・申込みしやすくなりますよ!
キャッシュレス決済って?
現金を使わずに支払い・決済を行うことです。
「言われなくても分かってるよ!」という声が聞こえてきそうですが、ひとくちに「キャッシュレス決済」と言っても様々な種類があります。
クレジットカード決済
最もポピュラーなキャッシュレス決済方法と言っても過言ではないですね。この記事をご覧のあなたも何らかのクレジットカードを持っているはず。
スマホ決済(QR・バーコード決済)
最近、すごく盛り上がっているキャッシュレス決済方法です。各サービス会社が高還元競争を繰り広げていて急激に利用者数を伸ばしています。
PayPayが実施した買い物料金が全額タダになるキャンペーンも記憶に新しいところです。
基本的には事前にお金をチャージ(入金)して利用するプリペイド方式です。
※一部サービスでは後日請求ができるものやSuicaのように非接触式での決済も可能です
電子マネー決済
こちらも事前にお金をチャージ(入金)して利用する決済方法です。
Suica(スイカ)やPASMO(パスモ)、ICOCA(イコカ)などの交通系と、nanaco(ナナコ)やWAON(ワオン)などの非交通系の2種類に分かれます。
デビットカード決済
利用者の銀行口座に直接連携することができる決済方法です。
決済した際に口座から直接、利用代金が引き落とされます。残高以上の利用ができないのが特徴です。
これらのキャッシュレス決済の利用をさらに伸ばそうと、国が中小・小規模事業者を対象に導入のための決済端末の購入や手数料の補助を行う「キャッシュレス・ポイント還元事業」が実施されています。
キャッシュレス・ポイント還元事業って?
消費増税の際の消費の活性化とキャッシュレス利用推進を目的に2019年10月1日~2020年6月30日まで実施される中小・小規模事業者向けの支援・補助制度です。
対象となる店舗は以下の支援・補助が受けられます。
(基本的には小売・サービス業で資本金が5000万円以下、もしくは従業員数が規定以下の場合、対象になります)
1.決済手数料の補助
対象期間内は実質の決済手数料負担が2.16%になります。
(期間後は元々の手数料率に戻ります)
2.決済端末の取得補助
クレジットカードの読み取り機や利用するための専用端末などの導入負担が0円(無料)になります。
(この補助を受けるためには守らないといけない規定があります)
3.消費者へのポイント還元の原資の支払い
消費者に還元される5%のポイント分(1P=1円)をすべて国が負担してくれます。
この制度へ参加するには今回紹介する各サービス提供会社経由で申請ができるのでご安心を。
ただし、期間限定なので受付期日には注意しないといけません。
(政府側の申請受付の期限は2020年4月末までです)
決済サービス7社の導入条件を比較!
上の表は今回紹介する7社の導入から運用にかけての条件を比較したものです。
(各社の細かい条件や注意ポイントは後ほど解説していきます!)
やはりキャッシュレス・ポイント還元事業の実施期間中は、補助が出ることもあり費用を抑えて導入することができます。
各社を詳しく紹介する前に導入する際に必要なものや環境を解説していきます!
決済サービスを導入する際に絶対に必要なもの
1.インターネット環境
今回紹介する決済サービスはインターネットを経由して利用するので必須です。店舗内でWifiがつながる環境にしておくのも重要です。
2.インターネットに接続できる端末
各サービスはアプリを使っていたり、インターネット(クラウド)上で売上などを管理するので、パソコンやタブレット、スマートフォン端末が必要です。
サービスによっては対応端末がiPadもしくはiPhoneだけというものもあるので事前確認が必要です。
PayPay
↓PayPayを導入した墨田区商店街連合会の導入店舗と口コミの紹介動画です
日本でのIT業界の巨人、ソフトバンクとヤフーが主導するスマホ決済サービスです。
(PayPay株式会社はヤフーの子会社)
大胆なキャッシュバックキャンペーンが話題を呼び、2019年11月には登録ユーザーが2000万人、加盟店は170万店を突破しました。
おすすめポイント
・登録ユーザー数が圧倒的なので、お客様も使っている可能性大!
・導入・運用に費用が掛からない!
・政府のポイント還元事業の他にも、独自の大型キャンペーンを実施するので利用される機会が多い
注意すべきポイント
・2021年10月以降の決済手数料が不明
・入金タイミングと入金手数料が分かりにくい
(下の表を参考にしてください)
LINE Pay
↓導入店舗のインタビュー動画です
あなたも使っているであろうメッセージアプリ「LINE」が提供しているスマホ決済サービスです。
何といってもメッセージアプリに連携していることで2019年6月時点で登録ユーザーが3600万人を突破しています。
おすすめポイント
・LINEと連携した圧倒的なユーザー数!
・店舗の集客に役立つ「LINE公式アカウント(旧LINE@)」との連携がさらに拡大する予定!
注意すべきポイント
・据置端末を利用すると月額1,500円(通常)かかる
※LINE Pay+キャッシュレス・消費者還元事業の対象加盟店の場合は以下の条件になります
2020年12月31日まで:月額無料
2021年1月1日から:月額500円
・決済手数料が2021年8月以降は2.45%になる
・入金申請をすれば即時に入金が可能ですが250円/回の手数料がかかります
(通常は毎月末締め、翌月末入金で手数料はかかりません)
d払い
↓d払いの紹介動画です
国内最大手の携帯電話キャリアが提供するスマホ決済サービスです。
マルチバーコードに対応していて1つのQRコードで他のスマホ決済も利用できます。
相乗りしている他社スマホ決済
・LINE Pay
・メルペイ
・アリペイ(中国系)
・WeChat Pay(中国系)
おすすめポイント
・2020年6月末まで月々の決済金額の10%が店舗に進呈され、手数料(通常3.24%)が実質無料(というか、むしろ得)になります
※読取型決済を導入した加盟店が対象です
※プレゼントの上限金額は毎月5,000円です
・1回の導入で様々なスマホ決済サービスも利用可能になります
注意すべきポイント
・入金の締めタイミングが月に2回しかない
①15日締め当月末入金
②月末締め翌月15日入金
楽天ペイ
↓利用イメージと導入店舗の声が収められた動画です
楽天が運営するスマホ決済サービスです。
QR・バーコード決済の他にも決済端末も同時に導入するため、クレジットカードや電子マネーでの決済も可能なのが特徴です。
対応クレジットカードブランド
・VISA(ビザ)
・マスターカード
・JCB
・アメリカン・エキスプレス(アメックス)
・ダイナースクラブ
・ディスカバーカード
対応電子マネー(交通系)
・Suica
・PASMO
・ICOCA
など計9種類の交通系電子マネーに対応
対応電子マネー(非交通系)
・楽天エディ
・nanaco
・WAON
その他
・QUICPay(クイックペイ)
・Apple Pay
・iD
おすすめポイント
・2020年6月までの申し込みで決済端末を無償貸与してくれます
(キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店舗が対象)
・上記とは別に新規加盟後に一定条件を満たせば決済端末の購入代金が全額キャッシュバックされるキャンペーンも実施しています
・楽天銀行を利用すれば最短翌日自動入金(振込手数料も無料)ができます
注意すべきポイント
・通常の決済手数料は決済ブランドの種類によって3.24%と3.74%の2つのパターンがあります
・楽天銀行以外の銀行を指定する場合、都度、入金申請を行う必要があり330円/回の振込手数料がかかります
Airペイ
↓Airペイの紹介動画です
ホットペッパーをはじめとする数々の店舗支援サービスを展開しているリクルートライフスタイルが提供している決済代行サービスです。
様々な決済方法に対応しているのと、無料で使えるPOSレジアプリ「Airレジ」と簡単に連携できる点で人気が高いです。
最近ではオダギリジョーさんが出演しているCMでも認知度が大幅に上昇しています。
対応クレジットカードブランド
・VISA(ビザ)
・マスターカード
・JCB
・アメリカン・エキスプレス(アメックス)
・ダイナースクラブ
・ディスカバーカード
・銀聯カード(中国系)
対応電子マネー(交通系)
・Suica
・PASMO
・ICOCA
など計9種類の交通系電子マネーに対応
その他
・QUICPay(クイックペイ)
・Apple Pay
・iD
AirペイQRを同時に導入すると対応できる決済
・d払い
・PayPay
・LINE Pay
・アリペイ(中国系)
・WeChat Pay(中国系)
おすすめポイント
・2020年4月末までに新規申込をして補助申請審査を通過すると、決済端末とiPadを無償で貸与してもらえます
・1つの決済端末で色々な決済方法に対応しています
・POSレジアプリ「Airレジ」と連携すると、会計や売上の管理がしやすくなります
注意すべきポイント
・通常の決済手数料は決済ブランドの種類によって3.24%と3.74%の2つのパターンがあります
・1ヶ月で入金される回数が銀行によって違います
月6回入金:みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行
月3回入金:上記以外の金融機関
※ゆうちょ銀行は非対応です
・対応している端末がiPadとiPhoneのみです
Coiney
↓Coineyの紹介動画です
色々な決済に対応している決済代行サービスです。最近、CMが放送されていて認知度を伸ばしています。
対応クレジットカードブランド
・VISA(ビザ)
・マスターカード
・JCB
・アメリカン・エキスプレス(アメックス)
・ダイナースクラブ
対応電子マネー(交通系)
・Suica
・PASMO
・ICOCA
など計9種類の交通系電子マネーに対応
Coineyスキャンを同時に導入すると対応できる決済
・WeChat Pay(中国系)
おすすめポイント
・キャッシュレス・消費者還元事業の対象店舗で受付期間中に新規申込を行うと決済端末が無料提供されます
(対象外の店舗は2020年5月末までの新規申し込みで決済端末が無料になるキャンペーンも実施中)
・2020年6月30日まで電子マネーの決済手数料が無料になるキャンペンを実施しています
※2020年1月末までの申し込みが必須です
注意すべきポイント
・通常の決済手数料は決済ブランドの種類によって3.24%と3.74%の2つのパターンがあります
・入金のタイミングは以下の2パターンから選択できます
①最大月6回:毎月5日、10日、15日、20日、25日、末日締め、都度自分で入金申請を行い、1~2営業日後に入金
②月1回:毎月10日締め、当月20日入金
・売上合計が10万円未満だと200円/回の振込手数料がかかります
(10万円以上だと振込手数料は無料)
Square
↓利用方法の紹介動画です
アメリカ サンフランシスコに本社を構える決済代行サービスです。
国内では三井住友フィナンシャルグループをパートナーとしていて、クレジットカードに特化した決済代行を提供しています。
対応クレジットカードブランド
・VISA(ビザ)
・マスターカード
・JCB
・アメリカン・エキスプレス(アメックス)
・ダイナースクラブ
おすすめポイント
・キャッシュレス・消費者還元事業の受付期間内での申し込みで決済端末が無料で提供されます
・POSレジアプリ「Square POSレジ」(無料)と連携することで会計・売上の管理がしやすくなります
注意すべきポイント
・通常の決済手数料は決済ブランドの種類によって3.25%と3.95%の2つのパターンがあり、他社と比べると少し高いです
・入金のタイミングが銀行によって違います
翌営業日(平日の毎日):三井住友銀行、みずほ銀行
週1回(毎週水曜締め金曜入金):上記以外の金融機関
まとめ
・「キャッシュレス・消費者還元事業」の期間内にキャッシュレス決済を導入すると、初期費用や決済手数料を抑えて設置することができます
・政府の支援期間が終わってもPayPayとLINE Payは期間限定で決済手数料が無料です
・各社の決済手数料はほぼ横並びなので、決済手段の多さや個別のキャンペーンなどが導入検討のカギになります
・各社、入金タイミングが異なるので詳しく確認するのがおすすめです
・各社、自前もしくは他社のPOSレジアプリとも連携ができます
キャッシュレス・消費者還元事業の受付期間も残りわずかですので早めの申し込みがおすすめです!
Comments